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9月9日は救急の日です。
救急業務と救急医療を啓発する目的で、例年9月9日は「救急の日」とされています。また、救急の日がある一週間を「救急医療週間」として、全国的に救急医療に関するイベントが開催されます。
当院でも例年、救急医療週間のイベントを開催していますが、今年は新型コロナウイルス感染症の影響で市民の皆様に向けたイベントを中止せざるを得ません。そこで今回は、当院救急看護認定看護師による心肺蘇生法をご紹介します。コロナ禍でも救える命を救うために、感染リスクを抑えながら最新の蘇生法を皆様にご紹介します。
※救急看護認定看護師の詳細についてはこちらから
目次
救急センターについて
コロナ禍での心肺蘇生法
①倒れた人を目撃・発見したら反応を確認します
②反応がなければ大きな声で人を集めます
③119番通報して救急車を要請します
④呼吸をしているか確認します
⑤胸骨圧迫(心臓マッサージ)を始めます
⑥AEDが設置してあればすぐに使います
まとめ:あなたの少しの勇気で救える「いのち」があります
救急センターについて
当院は「救急告示病院」という指定を受けています。この指定により、地域の医療機関として救急センターを設置することが厚生労働省より認められています。
当院の救急センターの受付時間は、通常診療の時間外、平日は17時15分から翌日の8時30分まで、土日祝日は24時間となっています。救急センターは西館1階時間外入口にて受付できます。国道3号線側の駐車場のすぐそばに時間外入り口があります。
救急センターの受診案内については、こちらよりご確認ください。
コロナ禍での心肺蘇生法
コロナ禍であっても、感染症以外のリスクがなくなるわけではありません。これまで同様、日常生活で心肺蘇生が必要になる場面に遭遇するかもしれません。ですが、感染を恐れるあまり心肺蘇生を行わず、救える命が救えない、、、 こんな結末となってしまうのは悲しいものです。
そこで、感染リスクをできるだけ回避して心肺蘇生に臨む方法を、当院の救急看護認定看護師よりご紹介します。
①倒れた人を目撃・発見した反応を確認します
むやみに動かさず、肩を軽くたたくか大きな声で「わかりますか」「大丈夫ですか」と2、3回呼びかけます。反応確認に時間をかけすぎないようにしましょう。
②反応がなければ大きな声でを集めます
一人での対応には限界があります。近くに人がいたら「この人には反応がありません」「救急車を呼んでください」「AEDがあれば持ってきてください」と呼びかけましょう。近くに人がいなければ、すぐに救急車を呼んでください。 近くに人も見たらず、電話もない場合には、すぐに人を探しましょう。
③119番通報し救急車を要請します
119番に連絡すると、次のことを尋ねられます。
- 火災か、救急か
- 発生場所(住所)はどこか
- 傷病者の氏名、年齢、性別
- 傷病者の状況
- 通報者の氏名、電話番号
落ち着いて、速やかに正確な情報を伝えましょう。
④呼吸をしているか確認します
頭の方から胸とおなかの動きを見ます。10秒以内でしっかり確認しましょう。いつもの呼吸でなかったり、呼吸があるかないか迷う場合は「呼吸なし」と判断します。
⑤胸骨圧迫(心臓マッサージ)を始めます
胸骨圧迫する患者が新型コロナウイルスに感染しているかどうかわかりません。患者の顔にあまり近づきすぎないように、マスク・ハンカチや衣類等で患者の鼻と口を覆いましょう。
上手な胸骨圧迫は、
- 強く(5cmくらい沈むように)
- 早く(1分間に100回~120回)
- 絶え間なく(中断しない)
- しっかり元に戻す
ことです。
胸骨圧迫(心臓マッサージ)は救急隊と交代するか、目的のある動きが出るまで続けます。目的のある動きとは、
- 胸骨圧迫を手で払いのけようとする
- 目を開ける
- 起き上がろうとする
などです。
救急隊に引き継いだあとは、速やかに石鹸と流水で手と顔を十分に洗いましょう!
⑥AEDが設置してあればすぐに使います
AEDとは自動体外式除細動器のことです。重症の不整脈でけいれん(細動)した心臓に電気ショックを与えて心臓のけいれんを除きます。ふたを開けると音声ガイドが始まりますので、ガイドに従って操作してください。
AEDによる除細動時の注意点は、次のとおりです。
①電気ショックなので危険を伴います
②「自分」と「まわり」が傷病者から確実に離れていること(安全)を確認してから、ショックボタンを押します
③除細動後はすぐに胸骨圧迫を再開します
まとめ:あなたの少しの勇気で救える「いのち」があります
心肺蘇生とAEDは一次救命措置と呼ばれ、救急センターでの処置に繋がる重要な役目です。もし日常生活で身近な人が心肺停止状態となったら、できるだけ早く119番で救急車を要請しましょう。いざその状況になってみると対応できないこともあるでしょうが、ほんの少し勇気を出して、今回ご紹介した心肺蘇生を実践してみてください。
救急車が来るまで、心肺蘇生法を継続することで救える命があります。今回を機会にあなたも、大切な人の命を救う方法を身に着けてみませんか。
国保水俣市立総合医療センター
看護部
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走査型超広角眼底撮影装置が導入されました。
今年度、眼科外来の装置が新しくなりました。走査型超広角眼底撮影装置を導入したことで、これまでよりも眼底を広範囲にわたって撮影することができます。
走査型超広角眼底撮影装置とは
今回導入された走査型超広角眼底撮影装置は、従来の装置から大きく性能が向上されました。これまでの50°程度だった撮影範囲が、本機器を導入したことにより133°まで拡大しました。症状によってはこれまで同様に散瞳して広範囲を撮影しなければなりませんが、症状が軽い患者さんは散瞳しなくてもスクリーニングが可能になりました。このほかには「眼底自発蛍光」という検査ができるようになり、疾患によっては病変部と正常部をよりクリアに判別することができます。
対象となる疾患
主な疾患として、糖尿病網膜症、緑内障、網膜剥離、加齢黄斑変性症、網膜色素変性などが対象となります。これまでは撮影が難しかった進行した白内障に対しても、以前の装置よりクリアに撮影できるようになりました。老人性白内障等の症状でお悩みの方は、眼科外来までお尋ねください。白内障の状態によっては、すべて撮影できるとは限りませんので、あらかじめご了承ください。
検査にあたって準備すること
検査にあたってご準備いただくことは特にありません。むしろ従来の装置より広範囲を撮影できるようになったことから、ご準備いただくことが少なくなりました。当日スクリーニング検査が必要になった場合でも、散瞳せずに検査を受けられる場合が増えたことで負担が軽減されます。
まとめ:従来よりも広範囲にわたって撮影検査が可能
本機器を導入したことにより、これまでは散瞳しなければ撮影できなかった範囲がスクリーニング検査できるようになりました。また新しい検査が可能となったことで、疾患によっては病変部と正常部がよりクリアに判別することが可能となっています。「最近目が見えにくくなった」「かかりつけ医から眼の精密検査したほうがいいと言われた」とお悩みの方は、当院眼科外来までご相談ください。
国保水俣市立総合医療センター
眼科外来