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MERS患者 搬送訓練

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今年5月に韓国で感染者の発生が相次ぎ、日本への上陸・感染拡大の恐れが
連日マスコミで大きく報じられた、中東呼吸器症候群(MERS)―――――――。

発生から3ヶ月余りが経過した現在、韓国内での流行は鎮静化し、MERS関連の
ニュースを耳にする機会はほとんどなくなりました。

しかし、WHO(世界保健機関)からは未だMERSの終息宣言は出されておらず、引き続き
十分な警戒と万が一の事態に備えた準備をしておくことが重要です。

熊本県でも、MERS対策の一環として、県下の各保健所がそれぞれの管轄区域内で、
医療機関と連携したMERS患者の搬送訓練を順次行っていますが、今回、水俣保健所
からの要請を受け、芦北医療圏内で唯一の第2種感染症指定医療機関である当院でも、
MERS疑い患者の発生を想定した合同搬送訓練が行われることになりました。

↓救急外来前の駐車場に集合し、訓練の事前確認をする水俣保健所ほか関係機関の皆さん
保健所職員

8月27日(木)に実施された、当院初のMERS患者搬送訓練に、総務課スタッフが
完全密着取材を敢行!

一体どのような訓練だったのでしょう?
早速ご報告しますね↓ ↓ ↓

まず、保健所から当院に、MERS疑い患者受入要請の連絡が入ります。
総務課長


連絡を受け、院内感染対策の担当部署である「感染制御室」が直ちに始動!
感染管理認定看護師(ICN)2名が中心となって
医師や救急外来・病棟に 受入準備開始の連絡や、配置スタッフの確認を行います。
感染管理看護師

各部署では受入れに向け必要な機材を準備し、防護服を着用して待機します。

↓ここは、MERS患者を最初に受け入れる、
西館1階・救急外来に隣接した、感染症専用の陰圧診察室。(外から撮影)
陰圧診察室

天井に取り付けられた 「ヘパフィルター」という特殊な空調設備によって気圧を低くし、
室内の空気やウイルスが他の部屋に流れ出さないようになっています。↓
陰圧診察室へパフィルター

また、この診察室には救急車専用駐車場から直接出入りができる扉が付いているため、
MERS等の感染症患者が 他の人と接触することなく診察室に入室できる仕組みと
なっています。

午後3時、模擬患者を乗せた車が医療センターに到着しました。
スタッフの間に緊張が走ります。
保健所の車

患者入室

模擬患者が駐車場から直接、先程の診察室へ入室します。

呼吸器内科のICD(感染制御医師)による問診、検体の採取、診察が行われます。
問診

↓この写真は、模擬患者の鼻から検体を採取しているところです。
検体採取

採取された検体は、直ちに外で待機している保健所職員へ渡され、検査機関へ
搬送されます。
検体渡し

採血やX線撮影も同時にこの診察室内で行います。
(MERS患者の移動に伴うウイルス飛散防止のため)
X線撮影は、放射線技師が移動用の撮影機器を診察室に運び入れて行います。
X線撮影

撮影後のフィルムは、診察室隣の前室に待機している別の技師にドアから手渡し。

採取した血液も、採った看護師が直接部屋の外に持っていくのではなく、
前室待機の別の看護師に渡してすぐにドアを閉めます。

これも感染拡大防止のためです。 
血液渡し

診察・検査が終わったら、救急外来看護師が、病棟に患者の搬送依頼の連絡を入れます。

しばらくすると、病棟から看護師が、模擬患者を迎えに来ました。
患者送迎

職員用通路・搬送用エレベーターを使って、受入れ先となる西5病棟の
感染症病室へ移動します。
搬送中

西5病棟 感染症病室に入室。
 病室へ入室

この病室も、先程の診察室と同様、陰圧室となっており、ヘパフィルターが
天井に設置され、空調による他の部屋へのウイルス流出が起こらない
特殊な構造になっています。 

こうして無事、病室への移動が完了。

今回は、更に胸部CT検査を行うという設定で、引き続き、病室から2階放射線科を
往復する搬送訓練も行われました。
(↓訓練には責任者の他、記録係やタイムキーパーが同行して、訓練の様子を
細かくチェックしていきます。)
タイムキーパーと責任者

病棟から放射線科までの移動は一般用通路を使用するため、放射線科前の通路や
エレベーター等、数か所に総務課職員を配置して、一般の患者・来院者の立ち入りを
禁止します。
立入禁止2 立入禁止1

CT撮影を終え、患者を再び西5病棟に搬送してようやく訓練が終了しました。
CT撮影

↓訓練を終え、防護服を脱ぐ病棟看護師。
(暑い中、防護服に防護マスク・ゴーグルを約1時間装着して、訓練中てきぱきと
動いていたスタッフのゴーグルは真っ白に曇り、汗が水のようにたまっていました。)
ゴーグルを取る  防護服を捨てる

脱ぐ際にも防護服に付着したウイルスから感染しないよう、脱ぐ順番、脱ぎ方、
捨て方までマニュアルで詳細に決められています。

脱いだ防護服は専用の廃棄ボックスへ。

訓練終了後、会議室に場を移し、当院スタッフや保健所、熊本県の関係者が集まって
反省会が行われました。

この日は消防本部や人吉保健所からも見学に来られており、約40名の関係者がそれぞれ
訓練に参加した感想を述べたり、改善点について意見交換していました。 

会議風景

今回の訓練は来院者が少ない平日午後3時からの開始でしたが
実際のMERS患者の発生はいつ起こるか分かりません。
また、保健所を通さず、MERS患者が直接外来を受診する場合もあり得ます。

村嶋さん

訓練を通して見えてきた様々な問題点は今後、感染制御室を中心に検討が重ねられ、
各部署にフィードバックされていきます。

訓練を取材して、万が一の事態に備えた日頃からの訓練、準備の重要性を改めて
感じました。

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